こころ 砕ける・・・。 | pom 日記

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仕事と趣味のお話

たいへんな無沙汰です・・・。



少し、思い入れも入りすぎるかと思いますが

長い話を聞いてください。




次女は今年5歳になりました。

3歳になる頃に自閉症だと専門医から診断を受けました。


3歳以降、定期的な専門医の診療と

言語療法を続けています。


通院している専門病院には次女と同様にたくさんの子供が通院しています。

何度も顔を会わすうちに、同い年で同姓のAちゃんと次第に仲良くなりました。


自閉症と一口に言っても、個々に状態は違います。

次女もÅちゃんも中度~重度にあたるものと診断されていますが、

それぞれ違います。


次女は非常ににぎやか(喧しいとも言う・・・)で陽気です。

物事の段取り・好き嫌いにはこだわりが強く、感情の起伏幅が大きい。

興味のあることはええ加減にせい・・・と言いたいぐらい集中しています。

お返事や模倣は多く、拙い歌を歌い、踊るのが好きです。


Aちゃんは、喧しい次女が周りで歌を歌っていても最初は無反応でした。

Aちゃんのお母さんはたいへん気遣いされるかたで、そんな喧しい次女にも

やさしく話しかけて下さいます。


次女に声かけながら、Aちゃんに声かける・・・

そんなことがしばらく続いていました。

A母 「pom2(次女)ちゃん!」

私「ほれ、pom2、は~い!は?」

私「Aちゃん!」

A母「ほら、A呼ばれてるよ、は~い!は?」

・・・根気よく、話しかけと声かけをしていたある時・・・


pom2「はぁぁい!」

Aちゃん「はいっっ!」と元気よく返事をし、二人ともニコニコしています。

それ以降(時々違うタイミングではいと言うこともありましたが)二人とも

返事をすること、挨拶をすること、御礼を言うことなどの発語と模倣が

格段に増えました・・・。

いつも無反応だったAちゃんに笑顔が増え、二人でいるときも

おうちにいるときも楽しげに踊ったりすることが増えた・・・と。


笑顔って子供の笑顔ってこんなにかわいいんやね・・・と

Aちゃんのお母さんは笑っていました。

イヤ・・・半分泣いてはりました・・・。


そんなこんなでお互いにとって初めてのお友達で・・・

病院帰りにお買い物(と言ってもスーパーですが)をご一緒したり、

お互いの家に遊びに行ったりしていました。


ぎこちなかった付き合い(子も親もですが)が、

穏やかで笑顔あふれる付き合いとなり、

楽しいニコニコ・・・は、ずっと続くと、信じていました。






病院で待ち合わせをしたその日、

Aちゃんを待っても待っても来ない・・・。


3・40分待ったでしょうか、

病院の事務員さんが呼びにきました。

私宛に電話が掛かっていると・・・。



電話はAちゃんのお父さんからでした。

約束を守れなくて申し訳ない・・・

後は言葉にならず・・・

亡くなったと、

Aちゃんが亡くなったとおっしゃいました。


その後、半ば夢の中にいるような感覚で、

やっとこさでAちゃんのお家に行きました。


Aちゃんのお母さんは、私とpom2を見たとたん

泣き崩れられました。

私もたぶん(突然のことに動転していたようでよく憶えていません)

泣いていたと思います。


なんで?なんでこんなことに・・・



見えていなかった、

それが危ないものであるということ、

そこに近づいてはいけないということ・・・


不慮の事故だったと。


経緯やお話を聞いておりましたところ、

pom2がお布団に横たわっているAちゃんの傍らで

いつものようにニコニコと踊って・・・

雰囲気を読めない、と言いますか

pom2にとって、Aちゃんに会えて楽しいと言う感情しかなかったのでしょう・・・。

止めましたが、それが不憫と言う気持ちと、Aちゃんが亡くなってしまった事とで

場にいた皆が泣き崩れてしまいました。


翌日・翌々日の通夜・葬儀にお手伝いと参列をさせていただきました。



大切な人を亡くす悲しみと言うものを多少経験していますが、

小さな棺・・・は、こころ砕けます・・・。